VISUAL BULLETS

アメコミをはじめとした海外コミックの作品紹介や感想記事などをお届け

MCU の検索結果:

これから X-MEN を読もうと思っている人のための解説

…。実はこの頃徐々に MCU が人気を伸ばしてきており、 2009年にマーベルがディズニーを買収したり2012年に映画『アベンジャーズ』が公開されたりするといよいよ大きく勢いづいてくるわけですが、そうなればなるほど X-MEN の版権を20世紀フォックスが握っているばかりにミュータントを MCU に登場させられないというジレンマが徐々に顕在化してきました。マーベルとディズニーはなんとか X-MEN やミュータントの映像化権をフォックスから奪還しようと試みるものの、フォックスはフ…

マイルス・モラレスとドナルド・グラヴァー

…ソードがきっかけで MCU に抜擢された)、米国ではカルト的な人気を誇ります。グラヴァーはこの作品に”トロイ・バーンズ”という学生の役で登場。元高校フットボールの花形選手にしてややオタク気質のキャラクターを演じ人気を博し、そんな彼のファン達が上記 io9 の記事に対するコメントでピーター・パーカー役にグラヴァーを推したというわけです。なお、グラヴァーはこれとは別に MYSTERY TEAM という自身も脚本などで関わった2009年の主演映画があるのですが、そこで彼が演じた”ジ…

MCU のロイヤリティ事情

マーベルやひいては MCU のクリエイターに対する軽視ぶりは今に始まった話じゃないんですが、具体的な数字が出てくるとまたグロテスク。以下は THE HOLLYWOOD REPORTER の記事 www.hollywoodreporter.com この記事によると、2007年にエレーナ・ベロワというキャラクターに対してライターのデヴィン・グレイソンがマーベルと交わした契約書(”スペシャル・キャラクター・アグリーメント”と呼ばれる)では、彼女が映画に登場した場合、支払われるロイヤ…

名作アメコミ100選(仮)

…ー達が一同に集結。 MCU 映画の原案となったことでも知られる作品ですが、作風はかなり違います。 無限の力を手に入れたサノスの物語でもある本作は、スーパーヒーローを使って神話を描こうとしたジム・スターリンの手腕が遺憾なく発揮。それを描き出したジョージ・ペレスとロン・リムの鮮やかでダイナミックなアートも必見です。全編に渡って迫力と神々しさとがみなぎっています。 INVISIBLES (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObjec…

ドン・チードル版キャプテン・プラネット

…いギャグが多めですが、4本+メイキングで大体20分かそこらなので時間がある時にでも。 …というか、これ作られたの2011年だけれど、この時既にチードル『アイアンマン2』に出てたんですよね。ギリギリ MCU が本格始動する前だったから可能だったんかな。 あと、さっき改めて見直したらリンカ役(「風」の指輪を所有するソ連出身の少女)ってギリアン・ジェイコブスじゃないですか。昨日のプラネティーナの声もアリソン・ブリーだったし、 COMMUNITY 成分多めでわけもなく嬉しい。 以上。

ポッドキャスト: BEHIND THE PANEL, THE STORY OF VERTIGO COMICS

…はできません。今は MCU を始めとしたアメコミ映画が豊富にあるため以前より状況が改善したとは謂え、映画のようなカジュアルな会話では勉強しにくいという方も、特に受験などで英語を使う学生なんかに多いのではないでしょうか。そんな人におすすめしたいのがポッドキャストやユーチューブ動画といった媒体。日本でも映画や漫画作品の解説動画があるように、アメコミでもその歴史や製作背景を取り扱った動画や音声が多数あります。そしてそうしたものの中にはクオリティが高く、英語が聞きやすいものも。今日は…

GWはスーパーヒーローでステイホーム!おすすめ作品などを紹介

…に公開日が決まった MCU 最新作『エターナルズ』。先日のアカデミー賞で監督賞を受賞したクロエ・ジャオの新作ということで改めて注目度が上がった本作に、期待で胸を膨らませている方も多いと思います。ならば、 GW は是非とも原作コミックで予習してしまいましょう。エターナルズは何度かシリーズ化しているものの、それぞれの連載が比較的独立していることからかなり読みやすくなっています。おすすめの読み順など以下の記事にまとめてあるのでチェックしてみて下さい。 www.visbul.com …

エターナルズの記事

なんか劇場公開日が決まったとかで盛り上がっていたのでがっつり改訂しました。以下のリンクからどうぞ。www.visbul.com

LEAP OF FAITH 2021/4/12

…ロー系作品ですね。 MCU などでいわゆる第1世代のヒーローの時代が一段落したからでしょうか。最近は業界全体がこの手の作品を増やしている印象があります。ストーリーやカバーに描かれている主人公のスーツなどを見る限り、ウルトラマンにインスパイアされている模様。ただクリエイターの過去作などにユーモア系作品が含まれているんで、同様に円谷からインスパイアされている ULTRAMEGA などよりは明るい作風になりそう。 BATMAN THE DETECTIVE #1 ( DC ) 英国で…

再掲:コミックエッセイ「アメコミ映画から原作コミックに辿り着く方法」

だいぶ前に消してしまったコミックエッセイを再掲。 MCU 映画などから「原作」に辿り着くための小技的な。 必ずしもうまくいくわけではありません、あしからず。 コミック選び_1コミック選び_2コミック選び_3コミック選び_4コミック選び_5コミック選び_6コミック選び_7

CROWDED VOL.1: SOFT APOCALYPSE (IMAGE)

…ジョークで霧消する(MCU流のユーモアとでもいえば分かる人には分かるかと・・・)。 他方、それでありながらソーシャルメディアで炎上案件に殺到するユーザーを”暗殺対象に殺到するバズーカ集団”として表現するなど、この手のジャンルの醍醐味といってもいい現代社会への皮肉も練り込まれていてとっても楽しい。 また、SFコミックは設定を解説するために説明が冗長になり話がたるみがちになるところ、コマを増やして(平均的なアメコミが4から6コマだとするとその1.5〜2倍くらいか)1つ1つの台詞を…

不死身のハルクに話題沸騰!『イモータル・ハルク』とは!?

…まう。 このことは MCU におけるハルクなんかを見てもわかることで、映像版の彼からはもはや怪物らしさなど微塵も感じられなくなってしまった。『エンドゲーム』で示されたようなプロフェッサー・ハルクもそれはそれで新たなキャラクター像としてアリなのかもしれないが、そもそも彼の怪物的な魅力に惹かれた私のような人間にはパロディ化のようで少しさびしくもあった。 そうした中、THE IMMORTAL HULK では逆に“親しみやすさ”を排除した存在としてハルクを跋扈させる。 ある程度言葉は…

マーベル『フレッシュ・スタート』新作#1だけレビュー (2/3)

…・スタークがすっかりMCUのロバート・ダウニーJrになってしまったと言われているけれど、映画の方でさえある程度カリスマ性があったのに対し、今回のコミックにおけるトニーからはそういうのがすっかり脱け落ちており、幼稚というか生意気なキャラクターが鼻につく。カバーと中身が全くの別人、スティーブ・ジョブスに会いに来たらジョン・ラセターが出てきちゃったとでも言えば分かる人はいるだろうか。 あと、フィン・ファン・フームとの戦闘で次から次へ発明品が出てくるアクションシーンにしろ「みんながア…

LEAP OF FAITH 今週のマストバイ 2018/6/27

…FF LEMIRE (A)AARON KIM JACINTO なぜ今?な、「フレッシュ・スタート」で一番の博打かもしれないタイトル。 詳しくは以下の過去記事からどうぞ。www.visbul.com 海外サイトの掲示板などを覗いても今回の復活に対して困惑する声が多く、彼を復活させられるとすればジェフ・レミーアくらいのものだろう。 MCU に参加させようというマーベルの密かな思惑あっての復活なのかも……なんて邪推も出来るため、数年後には超重要な作品になってたりしないとも限らない。

遂にDCデビュー!……で、ブライアン・マイケル・ベンディスって誰?

…ないだろうか。特に MCU を入り口にしてコミックを読み始めた作品の読者なんかは、既にその頃人気に陰りが見え始めていたこともあり、案外悪いイメージしかないという方もいるかもしれない。 今回はそんな最近の読者向けに彼の魅力を時系列を追う形で解説みると共に、その作風などについても解説してみよう。 デビュー初期: CALIBER ~ IMAGE 時代 今でこそライターとして知られている Brian Michael Bendis だが、駆け出しの頃はアーティストとしてローカル・マガジ…

LEAP OF FAITH 今週のマストバイ 2018/5/23

…大きく伸ばし、特に MCU の実写映画公開以降は破竹の勢いを見せるキャラクターなだけに、ワカンダ”銀河帝国”というかつてない規模の舞台は以前から話題を読んでいた。 詳しくは以下のマーベル『フレッシュ・スタート』の紹介記事に書いたのでこちらを参照されたし。www.visbul.com それにしても AVENGERS にしろ VENOM にしろと来たけれど、ここまで全部宇宙ネタだぞ。何か隠された意図でもあるのだろうか……。 2. INVINCIBLE IRON MAN #600 …

THE NEW FRONTIER (DC, 2004)

…せてくれる作品であると同時に、その新たな可能性をも見せつけてくれる作品でもある。 今後何十年先も語られ続けるであろう傑作といえよう。 …と、まあ半分もしくはそれ以上が『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』のレビュー、それも酷評しているみたいな感じになっちゃったけど、ここで述べたのはあくまで MCU の集大成である『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』をスーパーヒーロー物として観た場合の感想であって、単にSFアクション物として観れば普通に面白かったよ?続編も楽しみだし。

INCREDIBLE HULK EPIC COLLECTION: MAN OR MONSTER? (MARVEL, 1962 - )

…ものの、最近の誌面やMCUのイメージが強いため影響が強いため Hulk といえばどうしても”怪物”といった印象だったところ、今回の合本を読んでその認識を改められた。登場する初期の彼は成る程、かなりジキル博士にとってのハイド氏のような”怪人”といった性格で、短期ではあるが頭はそれほど悪くない。会話なんかは片言ではなく、結構流暢なのだ。 なにせ50年以上前の作品ということもあって台詞がいちいち説明臭かったり、話がワンパターンに思えることもないではない。しかしそれを補って余りある発…

『インフィニティ・ウォー』公開に寄せて。カービィとスターリン

…い。 しかし、今日はMCU10年の集大成ともいうべき作品のお披露目の日。謂わばハレの日だ。 にも関わらず今日のレビューはMCUとはほとんど関わりのない作品だったし、これではまるで無視しているかのようで何だか気まずい。 そこで映画について何か語ろうかと思ったが、私が知っているのはあくまでコミックのマーベルであって、ぶっちゃけMCUに関してはカジュアルな観客の1人に過ぎない。専門家ぶったところで大して何か書ける自信はない。 なので苦し紛れに今回の映画、ひいてはMCU全体に大きな影…

TRUTH: RED, WHITE & BLACK (MARVEL, 2003)

…前見た論評か何かで MCU の「 Steve Rogers が口にする”アメリカ”とは現実のアメリカではなく理想のアメリカである」とかという意見を目にしたが、それも含めて彼は人々がまだ”大きな物語”を信用していた時代のキャラクターなのであり、アメリカ合衆国が自ら標榜する「真実と自由と平和の国」から程遠い国であるということが露呈してしまった現代において、その賞味期限は既に切れてしまっていると思わざるを得ない。 本作もそんなアメリカの”大きな物語”に押し潰された者達の物語だ。 S…

MCU談義:サノスの目的と”魔法”の存在しない世界

さて、今日のMCU談義では根本的な問いについて考えてみることにする。 1.はじめに 2.デス 3.MCUの”魔法” 4.再びデス 5.サノスの目的 6.仮説:サノスを超える存在 7.終わりに 現在MCUは「サノスが来るサノスが来る」と盛り上がっているものの、どこかもやもやした感じはないだろうか。 1.はじめに ではひとまず哲学の祖ソクラテスに学び、産婆術で問題をあぶり出そう。 Q.どうしてサノスが来る? A.地球にインフィニティ・ストーンがあるから。 Q.ではどうしてインフィ…

誰を読む!?英語中級者はこの3人のアメコミを追え!

…があまりないため「 MCU をきっかけにアメコミで勉強する気になった」と言うような人には内容的に不足だろう。「可能なら挫折の苦渋は舐めたくない…」 「門前払いだけは避けたい…」 「でもどうせなら面白いスーパーヒーロー物で勉強したい…」 そんな英語中級者の君にオススメの読み方がある。 それはライターで読むという方法だ。 アメコミのストーリーを組み立て台詞を紡ぐライターの中には、日本の村上春樹みたく平易な表現を武器にする者もいる。 以下に挙げるのは私が個人的にそんな英語中級レベル…

THE AVENGERS: THE KORVAC SAGA (Marvel, 1978, #167, 168, 170-177)

…たなくなるだろう。 MCU が現実にいれば絶対鼻につくであろう Tony Stark のような人物さえ観客から愛されるスーパーヒーローに仕立て上げたのはかなり評価に値する。 ただし、これは通常の作品に関しての話だ。 Avengers のように長い歴史のあるアメコミシリーズだと少々事情が異なってくる。1963年に#1が刊行されてから50年以上。既に Stan Lee や Jack Kirby をはじめとした歴代のクリエイターが「共感可能なキャラクター」としての彼らのイメージを構…

CAPTAIN MARVEL BY JIM STARLIN (Marvel, 1968-85)

…)ことはおろか、現在MCU全体の黒幕であるThanosさえ影も形もなかった。その功績は大きい。 さて、CAPTAIN MARVELことMar-Vellは生死の境が(最近は特に)回転ドア式になっているMarvelユニバースの中でも珍しく死の淵から蘇ったことのない御仁だが、合本に含まれるTHE DEATH OF CAPTAIN MARVELを読むと何となくその理由が見えてくる。激しいバトルあり、サイケな描写ありとだいぶ激しい展開だったLIFE編と異なり、彼の死を描くこちらは最初と…

『MARVEL 1602』 (MARVEL)

…で2016年1発目のMCU作品として近く上映されるDoctor”奇天烈博士”Strangeもバッチリ登場して活躍します。 ライターは先日『BLACK ORCHID』でも取り上げたNeil Gaiman、レタリングも再びTodd Klein。アートはイラストにAndy Kubert、カラーにRichard Isanove。この2人はウルヴァリンの出生を描いた『ORIGIN』などで頻繁にタッグを組む。Kubertの描く顔は凹凸が少なく癖がないため見やすい代わりに表情がのっぺりとし…