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5月4日はスター・ウォーズの日!おすすめの関連コミック5作品を紹介

スター・ウォーズといえば誰もが知っている作品。

観たことないという人はいるかもしれませんが、名前まで聞いたことがないという方はほとんどいないでしょう。

そして今日、5月4日はスター・ウォーズの日です。

英語で5月4日のことを”May 4th( May Fourth )”と言うことから”MAY the FORCE be with you(フォースと共にあらんことを)”にちなんで記念日になりました。

ファンの中には今日はスター・ウォーズをイッキ見しようという方も多いのではないでしょうか?

最近はディズニープラスで配信中のドラマ『マンダロリアン』も人気です。

そんな大人気フランチャイズのスター・ウォーズですが、実はコミックも豊富。

単なる映画のコミカライズにとどまらず、映画に負けず劣らずの濃密なストーリーで高い人気を誇る作品がたくさんあります。

そんなわけで本日は数あるスター・ウォーズのコミックから、おすすめの作品をピックアップして紹介。

それでは早速いってみましょう。


THE STAR WARS

ジョージ・ルーカス監督がスター・ウォーズを撮る前に何度も脚本をリライトし、最終的に当初思い描いていたストーリーとはかなり異なる物語になったという話は有名です。

イメージ画像などからその片鱗を見たことがある人もいるかもしれません。

実はこのオリジナル版、コミック化されています。

定冠詞” THE ”が付くこのスター・ウォーズはルーカスのオリジナル脚本を元に2013年に製作されたコミック作品。

新帝国が覇権を握る銀河を舞台に、最後のジェダイとなった”スターキラー”親子ら反乱軍の活躍を描きます。

ジェダイではないスカイウォーカー将軍、マスクを着けていないダース・ベイダー、何かスワンプシングっぽい顔の戦士など、プロトタイプならではの要素が盛りだくさん。

スター・ウォーズのファンなら是非一度は目を通しておきたい作品です。


THE MARVEL UK COLLECTION

スター・ウォーズが初めて劇場公開された時、そのコミックの版権はマーベルが担っていました。

マーベルは75年から映画のアダプテーションやサイドストーリーなどを続々刊行し、こうした作品は一時経営が困窮していた社を救ったといわれるほど金銭的に貢献したといわれています。

そんなマーベルが当時英国で作品を刊行するために設置していたマーベル UK というレーベルから出た作品群がこちら。

UK から刊行された誌面には本国にはないオリジナル作品も併録しており、多くの英国出身クリエイターがミニストーリーを提供しています。

史上最もコミックに愛されたと言われる編集者アーチー・グッドウィンのライティングや、現在も第一線で活躍するウォルター・シモンソンのアート。

キャプテン・ブリテンの名連載で知られるアラン・ムーア&アラン・デイヴィスのタッグも、ドロイドの廃棄場で C-3PO と R2-D2 が体験した不思議な出来事を描いたストーリーなど短編を提供しています。

数多くのクリエイターが関わった今では考えられないような豪華な作品です。

なお、こちらの作品は(権利上の問題なのか)現在紙の鈍器版でしか読むことができないのですが、この本イラストや特典ページが中心で実際のコミックは3分の1くらいなのでご注意を・・・。


LEGACY

90年代から2000年代にかけてスター・ウォーズフランチャイズのコミック化権を有していたダークホース社では様々な作品が刊行されました。

ルークやオビ=ワンなどお馴染みのキャラクターが活躍する映画のサイドストーリー的な話はもちろんのこと、ボバ・フェットやダースモールといった人気ながら映画ではあまり出番のなかったキャラクターの前日譚やその後の話を描いた話なんかもあります。

しまいには映画で描かれていた時代の遥か過去や未来を舞台にした作品もあり、スター・ウォーズの世界観を豊かにする一助になったと言われています。

中でも大きな人気を誇ったのが本作。

映画で描かれた時代より100年以上先の未来、再びシスが覇権を握るようになってしまいジェダイがほぼ絶滅してしまった銀河を舞台にしています。

主人公はケイド・スカイウォーカー

元ジェダイを志していた身にして現在はバウンティハンターの青年です。

霊体となって苦言を呈するご先祖様(ルーク)を無視してデススティックスに興じる彼が、再び銀河のために立ち上がるという物語。

これまで様々な媒体で描かれてきた要素のみならず、ジョージ・ルーカスがフランチャイズ買収当初ディズニーに渡したという新3部作のプランに登場する要素まで盛り込んだ非常に豪華な作品として高い人気を誇り、最終的にコミック化権がマーベルに戻ってしまう直前まで足掛け8年近く続編が作られました。

ちなみに本シリーズのライティングを主に担当しているのはスーサイド・スクワッドの黄金時代を手がけたジョン・オストランダーです。


STAR WARS

さて、ディズニーに版権を買収されたことで同じく子会社となっていたマーベルの元で再びコミック化されることになったスター・ウォーズ。

コミックも装いを新たにして再スタートを切ることになりました。

2015年から始まった本作はエピソード4と5の間の時代を舞台に、お馴染みのルーク、レイア、ハンらがの活躍を描きます。

シリーズ初期のライティングを担当したのは現在アベンジャーズを手がけているジェイソン・アーロン

アートも ASTONISHING X-MEN などで知られるジョン・キャサデイとかなり豪華。

ルークらが様々なミッションへ繰り出しながら、オビワンの日記から過去を学んだり、様々な強敵とライトセイバーを交えます。

2020年からはリランチを経て、時代もエピソード5の後へ移行しました。


DARTH VADER

上記 STAR WARS 新シリーズとほぼ時を同じくして始まったのが、ダース・ベイダーを主役にしたこちらの作品。

こちらもエピソード4直後を舞台に、デス・スター破壊を阻止できなかったことで皇帝からの信頼を損ねてしまったベイダーが新たな任務へ赴く姿を描きます。

ライトセイバーを操ったり TIE ファイターを乗り回したりする一方、デス・スターの破壊に大きく貢献したフォースの加護を受ける反乱軍パイロットを探したり、権謀術数渦巻く帝国軍の政治バトルを切り抜けるなどダース・ベイダーのファンにはたまらないシリーズです。

ライターは数多くのヒット作を生み出し、現在は ETERNALS の新シリーズを手がけているキーロン・ギレン

彼は後にジェイソン・アーロンに代わり STAR WARS のライターに就任しました。

大きな人気を博した本作は後に STAR WARS とクロスオーバーしたり、しばしベイダーと行動を共にしたキャラクターを主人公にしたスピンオフ DOCTOR APHRA などを輩出するなど、独自の広がりを見せました。

以上、おすすめのスター・ウォーズのコミック作品でした。

スター・ウォーズといえばまず映画ですが、コミックも他では味わうことのできない魅力を備えています。

是非読んでみて下さい。

なお、ダークホース時代の STAR WARS 作品は現在正史としての位置づけは失ってしまいましたが、多くがマーベルから再刊されており、 MARVEL UNLIMITED などでも読むことが出来ます。


それでは本日も良いコミックライフを!