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SPIDER-MAN'S TANGLED WEB

こういうのばっかだからサブスクは嫌なんだよー!

電子書籍は一見すると一度購入すれば劣化することも紛失することもないので保存性に優れているように見えますが、実は提供している側のサービス終了といった都合で閲覧できなくなるようなことがしばしばあり DRMフリー でない限り足元をすくわれそうな怖さがあります。
(ここらへんは閲覧権と所有権とかの話なんですが脱線するので今は割愛)

自分もしばらく前までは電子書籍を積極的に利用していたんですがコミクソロジーがアマゾンに買収されてから自信が持てなくなりお気に入りはこっそり紙で買い直してたところ、その不安は最近のキンドルとの統合で現実のものとなりました。

MARVEL UNLIMITED みたいなサブスクはさらにこの”所有”の実感が伴わなくなるので、どうせ気に入った作品は買い直すことになるのを考えると個人的には少し作品に手を伸ばしにくくなります。

そんなわけで MARVEL UNLIMITED 使ってなかったんですが、今回サブスクを再開してしまったし、さてどうしようか無難なものはないか、そうだダニエル・ウェイの初期作なんかいいじゃないか、初期作ならまだ荒削りだろうし、レギュラーじゃないから単行本を欲しがるようなこともなかろう、おや何だこれは SPIDER-MAN'S TANGLED WEB か、話には聞いたことあるぞ……ぐぅ…!
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SPIDER-MAN'S TANGLED WEB は2001年から2003年まで連載された全22号のシリーズです。

端的に言うと「スパイダーマンとあまり接点のないクリエイターが作るスパイダーマン」をコンセプトとしたアンソロジー。

ガース・エニスやジョン・マックレアに始まり、グレッグ・ルッカ、エデュアルド・リッソ、テッド・マッキーヴァーといった”スパイダーマン”というキャラクターとは中々結びつかない、それ故に大変唆られる顔ぶれ。

それそれの話は1〜3号くらいの短編で、必ずしもスパイダーマンが登場するわけではなく、むしろ彼を狂言回しとして周囲のキャラクターにスポットライトを当てるストーリーが多いらしく。

自分がさっき読んだダニエル・ウェイやレアンドロ・フェルナンデスらによる前後編の話でもトゥームストーンやカンガルーといったヴィランがメインでスパイダーマンはほぼ登場しません。

こういうサイドストーリーみたいのが案外宝箱だったりするんですよね……。


ぐぅ……これのオムニバス、紙で欲しい。

これページめくって読みたい……こういうの好き……!


シリーズの他の作品に手を出し辛くなってしまったので、とりあえずウェイが次に担当した WOLVERINE でも読もうと思います……(この後ウェイがウルヴァリン系タイトルを担当することを考えると嫌な予感しかしない)。



なお、SPIDER-MAN'S TANGLED WEB については以前オムニバスを見かけた際に財布の中身を気にしてスルーした前科があります。

みんな、欲しいものは欲しい時に買っとこうぜ!