VISUAL BULLETS

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SWAMP THING #60

幻の MAN-THING シリーズのアートについてはいわゆる SAGA OF THE SWAMP THING のエピソード SWAMP THING #60 を彷彿とさせます。

アラン・ムーアがライティングを手掛け、作画をジョン・トートルベンにタチアナ・ウッド、レターをリチャード・ブルーニングが担当した回ですが、諸々あって宇宙を漂うことになってしまうスワンプ・シングがとある知性を備えた惑星の生殖活動に囚われてしまうというお話。

既に植物を司る存在として覚醒しレベル MAX になっていたスワンプ・シングも霞んでしまうくらいの超越的存在が登場して時間も自在に操って生殖行動を試みるというあらすじだけでもかなりやべー話なんですが、そこにライターとアーティストの悪ノリに近い超絶技巧が加わりとんでもないことになっている1話です。

ライティングはほぼ全編惑星のモノローグ、コマ割りはほぼなく基本1ページに1枚のイラストという構成。

ムーアの真骨頂ともいえる語彙力と詩的なリズムも炸裂し、前衛的な画風と相まってとにかくすごいことになっています。

正直、万人に進められる作品かと言われると悩むところなんですが、1つの到達点には違いないと思うので気になる方は是非チェックしてみて下さい。

そしてマン・シングでも同じことが起こり得たかもしれないという事実に震えよう。


……何故かキンドルからこのあたりのエピソードごっそり抜けてるし……!

こちらに収録されています。