VISUAL BULLETS

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グレイマン観たよ

ネットフリックスの『グレイマン』観ました。

ストーリーのネタバレとかはしませんが、一応以下注意してお読み下さい。

ROTTEN TOMATOES とかで評論家と一般視聴者との評価がぱっくり割れているという最近珍しくもなくなった作品ですが、観れば納得。


マシンガンのような作品というか。

アクションにしろキャラクターにしろ視聴者の好感度を上げようとする演出をフルオートで放ってくるんですが、他方で各シーンの強度は高くないのでイマイチ刺さらない。

「好感度爆上げ」という目的は結果的に達しているものの、それ以外の部分はあちこち無駄に過剰だったり不足していたり。

弾幕はすさまじいものの、銃そのものはあまり良くないというイメージです。


その好感度を上げる演出にしても怒涛のようなアクションと小気味よいセリフの応酬がメイン。

快楽中枢を刺激することにステータスを全振りしており、意外性のようなものは皆無なのでアクションサスペンスとしてはイマイチなんですが、真面目なコメディを観ていると思えばそこそこ面白いかと思います。

このブログでも何度か言及しているんですが、ルッソ兄弟は元々 COMMUNITY というテレビドラマのシーズン2、22話と23話のペイントボールのエピソードで注目されて MCU に引き抜かれており。

あれも「物語は終始シリアスだが視聴者の目にはコメディとして映る」という意味で本作と同じ真面目なコメディなので、対比してみると色々面白いと思います。

日本語だと『コミュカレ』だかという邦題でネットフリックスでも配信されているので興味が湧いた方は是非(当該エピソードはなくなっていますがちょっと前に SNS をざわつかせたダークエルフで話題になったのもこのドラマ)。


あとアクションでカットが頻繁に切り替わったりアップを多用したりカメラをやたら振り回したりというカメラワークは個人的にちょっと気になりました。

CG のお祭りみたいなスーパーヒーロー物であれば良いと思うんですが、本作のようなアクションサスペンスに合っているかは微妙。

ただこれは完全に好みの問題でこのバグったスケール感が良いという人もいるとは思います。


面白いと思うのも面白くないと思うのも、どちらにせよ十分納得できるような作品でした。


……とは謂え、クリス・エヴァンスが”キャプテン・アメリカ”という殻を脱ぎ捨てるというただ一点においては満点に近い作品だったと思います。