VISUAL BULLETS

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日本のデッドプール

ああいう発表をすること自体に対して思うところが色々あるんで何を見たかは敢えて伏せるとして、デッドプールを日本に持ってきた際の最大の失敗は一人称を”俺ちゃん”としたことかと。

自分は字幕も吹き替えも基本見ないのであれがデッドプールとして活動している時だけの一人称なのかはよくわからないんですが、あれによってデッドプールのやること全てがおふざけになってしまった感じがします。


原作にしろ映画にしろ、英語のデッドプールって多くの人が抱えているイメージに反して割と真面目ですよ。

軽口を叩くにしろコミカルな暴力振るうにせよ、しれっとやってのけているというか、素でやってます。


一方で”俺ちゃん”な日本語版だとそれ含めてキャラ付けが過剰というか、良くない方向で漫画やアニメっぽい味付けになってしまっていて、原典で担保されていた真面目さやリアリティがスポーンと抜け落ちてしまっています。

それでも今までの実写映画だったり原書の邦訳版だったりは吹き替えへの慣れとか色々な要素のおかげでズレが有耶無耶になっていたんですが、日本の漫画として見せようとしたら逆説的にそれが露わになってしまった。

その結果がアレだと思います。


原書勢としては日本語でどう翻訳しようが関係ないっちゃ関係ないんであんまこういうことは言いたくないんですが、はっきり言って”俺ちゃん”はかなりサムいです。