VISUAL BULLETS ー今日もアメコミ三昧ー

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アマンダ姐さん

ジェームズ・ガン監督による THE SUICIDE SQUAD をネットフリックスで観たのでその感想といいますか。

ネタバレはしてないつもりですが、一応未視聴の方はご注意を。

まず映画全体について率直に言うと、良くも悪くもスーサイド・スクワッドというよりはジェームズ・ガンによるスーパーヒーロー映画だな、と。

『ガーディアンズオフギャラクシー』の方程式に『スーパー!』のノリを加えた、いわゆる”スーパーヒーロー系ホームドラマ”といった雰囲気でした。

現行スーサイド・スクワッドの元ネタとなった8090年代の連載を意識させる演出(前も言ったと思うけれど、最初マイケル・ルーカー演じるサヴァンに爆弾チップを注射器で埋め込む医師は当時の連載でメインライターの1人だったジョン・オストランダー)が随所にあったので敢えて比較するなら、コミックの方は” DC ユニバースを舞台にしたお仕事アクション”という肌触り。

ただまあ、そっち方向だと渋すぎるので TV ドラマにはなっても映画にはならんだろうな、とは読んでいた当時から薄々思ってはいたので予想の範囲内といえばそれまでですが。


それと、これも好みだろうと言われればその通りなんですが、アマンダ・ウォーラーの描かれ方に関しては少々。

先に挙げた連載版で描かれていたコミックのウォーラーって、家族を犯罪で失ったトラウマをバネにして地道な政治活動を通して今の地位を築き上げてきた人なんで、目的を達するために手段を選ばないところは確かにあるんですが、一方でかなり誠実な人柄といいますか。

かなり姉御肌な人物で本来、そこまで倫理観が捻じ曲がっていない人なんですよ。

”変に出世してしまった下町の姐さん”みたいな人。

個人的にそこが彼女の魅力だと思うんで、映画では演じているヴィオラ・デイヴィスが結構はまり役な演技をしているだけにありがちな”えげつない役人”に終始しているのは勿体ないな、と思いました。

ただ前作もそういう人物像だったし、最近の DC ユニバースにおける描写も”お役人様”なので。

今はそういう人物として定着してしまったのかな、と。