順調に回を重ねている週刊コラム『 LOP 』、早くも第4回でございます。
今回も近日発売されるオススメの新刊をご紹介。先週はやや不漁な印象だったけど、今週は果たして!?
では早速いってみましょー。
1.NEW CHALLENGERS #1 (DC)
ファンタスティック・フォーの原型とも言われるシルバーエイジの人気作『 CHALLENGERS OF THE UNKNOWN 』の新シリーズ。
『 DARK KNIGHTS: METAL 』で DC ユニバースに復帰したチャレンジャーズ・マウンテンを本拠に、謎の人物によって集められた新たなチームが危険で不思議な事件に立ち向かう。
『 METAL 』を手がけた Scott Snyder やアートの Andy Kubert などクリエイター陣は文句なしの顔ぶれ。ぱっと見過去シリーズとの繋がりは薄いように見えるが果たして…?
現在 DC が刊行している新ラインナップ『 THE NEW AGE OF HEROES 』のラストを飾る作品。
スーパーヒーロー物とは趣の異なる冒険活劇に期待したい。
2.MIGHTY THOR: AT THE GATES OF VALHALLA #1 (MARVEL)
ジェーン・フォスター版ソーの物語、そのフィナーレを飾るワンショット。彼女の活躍が人々の心にどう刻まれた、いかに将来語られるかを描いたエピローグ的な内容になる模様。
一方で6月から始まるオーディンソン版新シリーズのプロローグ的な内容も含まれるらしく、今後も Jason Aaron によるサーガを追っていきたいという人は是非ともチェックしておきたい。
また、アートにも現在人気上昇中の Ramon Perez や新人の Jen Bartel などが参加しているので作画にも注目。
3.ETHER: THE COPPER GOLEMS #1 (DARK HORSE)
先日海底サスペンス『 DEPT.H 』を終えたばかりの Matt Kindt が早くも新作を発表。
我々の住む地球と魔法世界” Ether ”との均衡が崩れたことから様々なトラブルが発生するように。その原因を探り再び2つの世界にバランスを取り戻すべく、1人の科学者が妖精らとチームを結成して冒険に出るという内容の SF ファンタジー。
アートには Jeff Lemire との『 BLACK HAMMER 』シリーズも好評な David Rubin が就く。
Kindt の作品はいくつか読んできているけれど、どれも娯楽性と芸術性のバランスが良くて好みなので本作も手にとってみたい。
4.WALK THROUGH HELL #1 (AFTERSHOCK)
元マーベルの敏腕編集者 Mike Marts が立ち上げた新進気鋭のインデペンデント系出版社 AFTERSHOCK からの新作は、2014年の『 CALIBAN 』( AVATAR )以来となる Garth Ennis のホラー(そういや最近は戦争物とかホラー物でもコメディ路線の作品が多かったね)。
くたびれた中年刑事と理想に燃える新人刑事のコンビが、貸し倉庫で遭遇する恐怖を描く。
超常現象そのものよりもそれと対峙する人間の描写に定評がある Ennis 。『 CROSSED 』( AVATAR )(勇気がなくてまだ読めてません!)ほどではないにせよそこそこの残酷描写は覚悟しておくべきかも。
5.CINEMA PURGATORIO #14 (AVATAR)
昨年の12月に#13が刊行して以来、しばらく音沙汰がなかったホラーアンソロジー作品がおよそ半年ぶりに復活。 Alan Moore と Kevin O’Neil による表題作は区切りが良かったものの他の作品は宙ぶらりんだったのでひとまず安心。
個人的にはマッド・マックス的世界観でもポケモンバトルを行う Kieron Gillen らの『 MODDED 』とか Christos Gage らによる怪獣物『 THE VAST 』などといった作品が大変お気に入り。
本作を刊行している AVATAR PRESS は多少刺激が強い大人向けの作品も刊行し、他社で類を見ない雰囲気の良作を数多く刊行してきた。
ところがここ最近は CROSSED 関連作と ÜBER を除いてほとんど新作を出していないのでちょっと心配。本作を皮切りにまたどんどん作品を出して貰いたいところ。
…と、以上が今週の5作。これ以外にも FLAVOR #1 ( IMAGE )や HUNT FOR WOLVERINE: CLAWS OF A KILLER #1 ( MARVEL ) など多くの新作良作が刊行されるみたいなので気になる作品をチェックしてみよう。
ではまた来週。