VISUAL BULLETS ー今日もアメコミ三昧ー

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雑記: 各社の9月近刊リストに対する所感

 全部やるのは DC だけで限界だと悟ったので、所感を述べる方向へ転換。

 いつもの記事より緩く、またほぼ私見です。

DC


DCだけは全リーフまとめたので良ければ以下の過去記事を。
www.visbul.com

−待ちに待っていた『 WONDER WOMAN: EARTH ONE 』の第2巻刊行は嬉しい。
 通常のタイトルをTVシリーズだとすれば映画を目指したという『 EARTH ONE 』レーベルは何気にラインナップが少しずつ拡大し続けている。あるいはクロスオーバーとかすれば手っ取り早く話題は呼べるのだろうけれど、そこを中々しない辺りにDCがこのレーベルで長期戦を想定していることが窺える。今後結構重要な位置を占めてくるのかも。

−ファンの間では『 IDENTITY CRISIS 2 』などとも揶揄される『 HEROES IN CRISIS 』。言わんとすることはわからんでもない。内容云々というより”超人”に対する読者1人1人の考え方で評価が真っ二つに分かれてしまいそうなのがややもったいないかも。

『 DC BLACK LABEL 』『 DC VERTIGO 』『 SANDMAN UNIVERSE 』と3つの新ラインナップが同月に新作刊行開始(『 SU 』は前月に若干フライングしたか)。
 各々の開始時期をもう少しずらしても良かったんじゃなかろかと思わんでもない。それとも10月以降も立て続けに何か新ラインナップやるんかな。『 YOUNG ANIMAL 』もリニューアル前の準備期間に突入した模様で今月はゼロ。
 他方で『 SANDMAN UNIVERSE 』は今回の概要説明で輪郭がはっきりしてきて特に『 HOUSE OF WHISPERS 』とか唆られますな。

−メインのジャスティス・リーグ界隈や『 THE NEW AGE OF DC HEROES 』は新作ラッシュやら結婚式やらが一段落して溜めの時期に入ったなという印象。ジェイソン・トッドバットガールなどにちょこちょこ新基軸は見られるものの、総じて安定期。
 『 SIDEWAYS 』にセブンソルジャーズが出てくるのは嬉しい。ロカフォートの描くガーディアンが早く見たい。

−単行本は続々刊行されるベンディスのジンクス・ワールドの新装版や『 SHAZAM!: THE MONSTER SOCIETY OF EVIL DELUXE EDITION HC 』などが狙い目かな。ジョシュア・ウィリアムソンライリー・ロスモ『 DEATH BED 』というのも気になる。

MARVEL


−全体的には可もなく不可もなくといった印象。類似キャラがあちこちに登場しているせいか『 RETURN OF WOLVERINE 』にそれほど惹かれない自分が悲しい。

『 FANTASTIC FOUR 』は過去編というか、最初から4人全員が集まるわけじゃないのかな?それなら『 TWO-IN-ONE 』でバックアップとかやってから復活すりゃいいのにと思わんでもない。

−DCのジャスティス・リーグ界隈同様、アベンジャー系タイトルもフレッシュ・スタートが一段落して安定期というかビルドアップの段階に突入した模様。というか『 AVENGERS 』は随分とダーク・セレスシャルズ引っ張るんだな。

『 JOURNEY INTO MYSTERY: THE BIRTH OF KRAKOA #1 』とか、正直なんでこの時期に刊行されることになったのかよう分からんけれど興味津々。オリジナル版ニック・フューリーとかハウリングコマンドーズとかクラコアとか垂涎ものです。クラコアは『 X-MEN: DEADLY GENESIS 』の設定受け継ぐのかな。

『 THE UNBEATABLE SQUIRREL GIRL #36 』は2002年の『 'NUFF SAID 』の再来なようで。シリーズは読んできてなかったもののちょっと気になる。エリカ・ヘンダーソンのカバーもグッド。

−X系タイトルは正直『 MR & MRS X 』は肩透かしを喰らった感じなものの、『 GOLD 』『 BLUE 』が同時に終わるということはやっぱり近いうちに『 UNCANNY 』復活するんだろうか。
 フォックスの買収競争が俄に雲行きが怪しくなったからといってまたコミックに影響が出るようなことは避けてほしいなあ。

−スター・ウォーズ界隈がやや下火になってきた印象。ここ数年マーベルの売上を大いに支えてきたラインナップなだけに急速に勢いが萎んでしまうようなことは避けたいものの、かといって新作ラッシュすれば映画の方の二の舞にもなりかねんし、難しい局面に至っているのかも。

IMAGE


−新作は『 BULLY WARS 』『 MAN-EATERS 』『 MCMLXXV 』『 BURNOUTS 』『 CEMETERY BEACH 』の5作品。話題性という意味では金ピカではないにせよいぶし銀なラインナップといった印象(私自身は『 CEMETERY BEACH 』だけでテンションマックスだけれど)。
 『 BULLY WARS 』スコッティ・ヤングが自サイトで何ページか掲載していたやつか。ヤングのアートが好きな自分としてはアーティストが変わってしまうのはやや残念なものの、意外な発見に繋がらないとも限らないのでちょっと期待。
 『 CEMETERY BEACH 』ウォーレン・エリスジェイソン・ハワードなので即買いです。アクション満載になるというし、エリスの『 RED 』の進化版みたいなノリになるのかも。どんな方向性でも構わないので振り切って頂きたい。

−最近あちこちで OGN を刊行する動きが盛んなようで、イメージもまた今秋から手を出してみることにしたみたい。手始めに刊行されるのがブランドン・デイトンの『GREEN MONK: BLOOD OF THE MARTYRS 』と、エド・ブルベイカー及びショーン・フィリップスの『 MY HEROES HAVE ALWAYS BEEN JUNKIES 』の2作(刊行予定日が10月になっていることに注意)。
 個人的に後者はクリエイター陣的にもあらすじ的にもマストバイ。それにしても72頁と意外に薄いのね。
 他の合本も一部リーフを買い逃したものがあるので価格が低めに設定されているVOL.1を中心にいくつか手を出してみようかと。

−ワンショットとは謂え久々のアフロダイティIXの新作『 APHRODITE IX: ARES 』は嬉しい。多分トップカウが毎年行っている(今年はあったんだっけか)新人賞「タレントハント」受賞作の完成版かと。『 IXth GENERATION 』時代の話になる模様。
 復活したウィッチブレイドも新路線がある程度確立できてきたし、そろそろダークネスやアーティファクツもカムバックの動きがあって良いんじゃないかな。

DARK HORSE


−オリジナル物の新作は『 GAMMA 』『 OLIVIA TWIST 』、それに『 WAR BEARS 』の3作。
 戦時中にスーパーヒロインを生み出したカナダ人クリエイターが戦後アメコミの勃興に翻弄されるという内容の『 WAR BEARS 』とかメタ的な視点で大きく化けそうだな。
 『 GAMMA 』も前作のワンショットを再刊してくれれば手を出しやすくなると思うんだけれど……。

『 ETHER 』など最終号を迎える作品が多いので次月新刊のラッシュが来そうな予感。

−『 STRANGER THINGS 』のコミック版はドラマの人気もあるためある程度の売れ行きは保証されるものかと。私は別にいいかな。

Others


BOOM!はちょっと見ない間にWWEと全年齢向けばかりになったなあ。『 POWER RANGERS 』界隈は相変わらずの盛況ぶり。

IDWはリストを眺めて最初のうちはタートルズとかG.I. ジョーとかばっかだったけれど、下へ行くに連れ面白そうなオリジナル作品がぽろぽろ。双子とその家族が様々な陰謀論に迫るファミリー版X-ファイルな『 HOUSE AMOK 』なんて中々。
 『 LEAGUE OF EXTRAORDINARY GENTLEMEN: THE TEMPEST #2 』がシリーズフィナーレっぽいこと書いてるんだが果たして。

AFTERSHOCKは復讐物『 PATIENCE! CONVICTION! REVENGE! 』と、行方不明となった両親の代わりに1人2役の大泥棒を務めることになった少女を描く『 MOTH & WHISPER 』の2つが新作。ディストピアでのピカレスクという後者なんかちょっと気になる。
 AFTERSHOCKはマーベルやDCよりやや上の年齢層を攻める方向で固まってきた模様。まだ爆発的なヒットはないものの、どの作品もある程度のクオリティが保証されているので今後大いに躍進しそう。