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変わりすぎ!?ややこしいシャザムの設定


Shazam!: A Celebration of 75 Years (English Edition)

 先日、シャザムのおすすめコミックに関する記事を書いた際、参考になるものがないかと日本のサイトも少し見て回ったんですが、それらに書いてあるシャザムに関する解説が色んな時代の設定をごちゃまぜにしていてちょっとびっくり。

 確かに裁判沙汰や版権の移籍などもあってシャザムの歴史はわかりにくいというのは理解できるものの、これはちょっとあんまりだなと思ったんで、自分でも整理する意味で基本設定を時代ごとに箇条書きしてまとめてみました。

* 実は今朝、CBR.comを覗いたらそっくりなテーマの記事があって、しかも時代の分け方もほぼ一緒だったので引っ込めようか多少迷ったんですが、情報量を多少増やす方向で調節して結局アップすることにしました。あしからず。

デビュー初期


Whiz Comics 2: Starring Captain Marvel

 ・WHIZ COMICS #2(1940)にて初登場。

 ・純粋な心を持った孤児の少年ビリー・バットソンは両親から残された遺産をおじに取り上げられた上に家を放り出されてしまう。

 ・以来、地下鉄構内で雨風をしのぎ、新聞売として生計を立てていたビリーだったが、ある日、不思議な男に誘われ、見たことのない列車に搭乗。連れて行かれた先でこれまた奇妙な老人と遭遇した(彼を案内した男はいつの間にか消失)彼は、魔術師シャザムと名乗るその老人から後継者キャプテン・マーベルの依代として指名され、魔法の言葉『 SHAZAM 』を授けられる。


 ・キャプテン・マーベルとなったビリーはソロモン、ヘラクレス、アトラス、ゼウス、アキレス、マーキュリーという6神に基づいた能力を行使することができるようになり、様々な事件に立ち向かう。

 ・なお、ビリーとキャプテン・マーベルは別人格

 ・私生活でもラジオ・パーソナリティとしての仕事を得る。

 ・魔術師シャザムはビリーに力を授けて直後、(自ら仕組んだ?)落石によって死亡するが、ロック・オブ・エタニティという場所から霊体として度々出現し、ビリーに助言を与える。

 ・ある時、少年フレディ・フリードマンと彼の祖父がキャプテン・ナチというヴィランの被害に。祖父の方は死亡し、なんとかフレディだけでも助けたいと願ったビリーが力を分け与えた結果、フレディは『 CAPTAIN MARVEL 』という言葉でキャプテン・マーベルJr.に変身できるように。フレディは生還するものの、足が不自由となる。

 ・さらにその後、ビリーは生き別れとなっていた双子の妹メアリーと再開。裕福なブロムフェルド家に養われた彼女はビリーとの血の繋がりから自身も『 SHAZAM 』という言葉でメアリー・マーベルに変身できることを知る。

 ・その他の仲間らと共にマーベル・ファミリーが成立。

 ・ビリーが変身すると大人の姿になってしまうのと異なり、フレディとメアリーは基本的に元の子供の姿のまま

 ・他の者が変身する時は基本的にビリーから力を分けて貰っている形となるので、ビリー自身の力も弱まる。ただしメアリーマーベルだけは例外の可能性あり(後で余裕があればもう少し調べてみます)。
 
 ・ドクター・シヴァナミスター・マインドブラックアダムといった現在も登場する代表的ヴィランはこの時から既に登場。

 

DC 移籍直後


Showcase Presents: Shazam! VOL 01

 ・裁判沙汰などで最終的にDCへ版権が移ったキャプテン・マーベル。以前の連載の続きという形による復活にあたり、20年近いタイムラグを説明する話が SHAZAM! #1 (1973)で以下のように展開。

 ・シヴァナの発明によりビリー達主要キャラが皆、時間停止の泡に包まれてしまう。だが、操作ミスによりシヴァナ自身も同じ泡に。

 ・外の世界で20年以上が経過した後、偶然目を覚ましたマーベルの働きにより囚われていた者達は(シヴァナ達含め)解放。時間が再び動きだし、キャラ達はフォーセット時代と何ら変わらぬ姿で活躍するように。

 ・ここでの出来事はDCマルチバースにおける”アース−S”と呼ばれる世界で起こっている。


クライシス直後


Shazam: A New Beginning 30th Anniversary Deluxe Edition (Shazam! The New Beginning (1987)) (English Edition)

 ・クライシス事件の後、アース−Sを含む全てのマルチバースが統合。キャプテン・マーベルらもメインのDC世界に組み込まれる。

 ・ミニシリーズ SHAZAM!: THE NEW BEGINNING (1987)にてキャプテン・マーベルのオリジンが変化。

 ・自動車事故により両親を失ったビリーは遠い親戚のシヴァナに遺産目当てで引き取られる。
 
 ・ブラックアダムの再来を察知した魔術師シャザムはそれに対抗するためビリーにキャプテン・マーベルの力を授ける。

 ・能力は基本的にそれまでと変わらないものの、マーベルとビリーの人格が分かれていた(完全に別人)過去作と異なり、このシリーズからマーベルとビリーは同一人格(体は別でも中身は同じ)となる。
 
 ・ブラックアダムはシヴァナが発明した装置により異次元からこの世界へ到来。が、ビリーに敗れる。

 ・メリーマーベルをはじめとしたマーベルファミリーは不在

90〜2000年代


The Power of Shazam (1995-1999)

 ・新シリーズ THE POWER OF SHAZAM! (1994)にてオリジンが再び変化。前述の THE NEW BEGINNING はお蔵入り。
 
 ・古代エジプトで魔術師シャザムに守護者として選ばれたブラックアダム。だがブラックアダムが力を悪用したため、シャザムは彼の力を奪い、封印する。力を失ったアダムは死亡。

 ・時は移って現代。ブラックアダム(の人間体)が転生し、考古学者だったビリーの両親を殺害してしまう。

 ・ブラックアダム復活に気づいたシャザムは新たなる守護者としてビリー・バットソンを選ぶ。

 ・マーベルファミリーが再登場。特にメリーマーベルに関して以前は変身後も変身前と同じ少女だったのが、本シリーズから変身後は成人した姿に

 ・ドクター・シヴァナシヴァナ・インダストリーズという会社の創立者に。マーベルのせいで不正が暴かれ会社を追放されたことをきっかけに彼を敵視するように。

 ・THE TRIALS OF SHAZAM!(2006) においてビリーは魔術師シャザムの代わりを務めることとなりロック・オブ・エタニティから離れられなくなったため、フレディ・フリードマンが代わりに世界の守護者となる。


The Trials of Shazam: The Complete Series

NEW52


Shazam! Vol. 1 (English Edition)


 ・フラッシュポイント事件以後のリブート版では、それまで正直で善良な少年として描写されていたビリーがひねくれ者に。
 
 ・ビリーはロック・オブ・エタニティに呼ばれた数多くの内の1人だったが、最終的に魔術師シャザムから力を授けられる。

 ・キャプテン・マーベルという名称が消え、ビリーの変身後の呼称は”シャザム”となる。なお”シャザム”という呼称は源氏名のようなもので、魔術師の方も元は”ママラガン”という名であったことが明らかに。

 ・単に”SHAZAM"と唱えるだけでは変身できず、確たる意志を伴って言葉を口にする必要が生じる。

 ・ビリーとメアリーが双子ではなくなり、彼女はビリーが新しく引き取られた家族の一員として登場。フレディも同様。また、3人と同じく引き取られた子供達としてユージーンダーラペドロの3人が登場する。

 ・ビリーの力を分ける形でメアリー、フレディ、ユージーン、ダーラ、ペドロも変身できるように。全員が大人の姿になり、変身前の人格を保持

 ・シヴァナはオカルトに精通する学者。ブラックアダムの復活に関与。

 ・現在連載中の SHAZAM! シリーズもこの設定。



 以上、自分なりにまとめてみたシャザムの時代ごとにおける設定でした。ややこしいけれど、能力など基本的なところさえ押さえておけばコミック自体は十分楽しめるのでご安心を。

 ではまた。