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アメコミ雑記:サンディエゴ・コミコン2018を振り返って

 今年も無事サンディエゴ・コミコンが終了。例年のごとく各出版社から新作新クリエイター陣、映像版の予告など様々な話題が提供され大いに盛り上がった。


 今回の記事ではブログで取りこぼしたニュースも混じえながら、 SDCC2018 の所感を記してみることにした。

 ちなみに事前に発表されることを予想していた過去記事がこちら。
www.visbul.com

・DC


 個人的に今回のコミコンでは DC がコミックでも映像でも最も盛り上がったなという印象。
 
 『 GREEN LANTERN 』グラント・モリスンリアム・シャープ『 AQUAMAN 』ケリー・スー・デコニック『SHAZAM』の詳細告知等々、話題性のある発表が多かった。

 一方で bleedingcool.com などで予想されていたブライアン・アザレロ『 SUICIDE SQUAD 』デヴィッド・ウォーカー『 FLASH 』といった発表はなかった。『 FLASH 』についてはジョシュア・ウィリアムソンによる現在の連載が非常に好評なのでもうしばらく彼が担当するのかも。

 予想外だったのがマーク・シルヴェストリによる『 BATMAN / JOKER: DEADLY DUO 』の発表。
 シルヴェストリがバットマンを手がけるという話は前々から噂になっていたものの、彼の極秘プロジェクトはトップカウ関連だと予想していたので完全に虚を突かれる形となってしまった(でもそうするとアートをマット・ホーキンスに提出していたという話に説明がつかないのでこれはこれで別のプロジェクトが進んでいるのかも)。

 同じく予想外だったもので、スコット・スナイダーとジョックの『 THE BATMAN WHO LAUGHS 』
 もうね、今冬は同じタッグでイメージから『 WYTCHES 』の続編も出るし何とも嬉しいというか嬉しすぎるというか……。
 スナイダーは『 JUSTICE LEAGUE 』の直球ヒロイックな作風も良いけれど、やっぱホラーが個人的には大好き。

 YOUNG ANIMAL レーベルが事実上の休刊というのはちょっと残念(『 DOOM PATROL 』だけは継続するみたいだけれど)。地味なラインナップながら読むと味わいのあるラインナップが初期の VERTIGO を思わせて良い感じだと思ってたんですがね。
 来春から始まるジェフ・ジョーンズの新レーベル THE KILLING ZONE が似たコンセプトなのでこちらに期待。

・WORLDS OF DC

 新たに” WORLDS OF DC ”と名を改めた実写映画版 DC ユニバース。” WORLDS ”と複数形なところに何となくマルチバースな予感がするぞ。

 今回『 AQUAMAN 』『 SHAZAM 』の予告が公開されたけれど予想以上にどっちもいいな!これまでのダークな雰囲気から脱却しつつも適度な重みは残していて『 WONDER WOMAN 』のような空気が漂っている。

 DC 映画の新時代がいよいよ来るかも!?

・MARVEL


 マーベルからの発表は新デジタルラインナップ『 MARVEL DIGITAL ORIGINALS 』関連を中心に『 VISION 』の新シリーズやドニー・ケイツ監修による『 MARVEL KNIGHTS 』復活、それに『 X-MEN BLACK 』でのクリス・クレアモント復帰などか。スパイダーゲドン界隈の新作もあったね。

 こうして並べてみるとそれなりに新情報はあったのかもしれないものの、どれもインパクトとしては物足りなさを感じた。

 『 UNCANNY X-MEN 』の新シリーズについてはもう少しクリエイターやアートなど情報が揃ってから発表してくれた方が良かったかなと思わんでもない。

 『 CHAMPIONS 』も今日になってティーザーを連発するくらいならコミコンで発表しちゃっても良かったんじゃなかろか。

 マーベルはここ数年コミコンにそこまで力を入れていないように感じることがあるし、これも広報戦略の1つなのかな。

・EISNER AWARDS


 『 MY FAVORITE THING IS MONSTERS 』、やっぱ来たか……。手に取る機会が見いだせなくてまだ読んでないんだよな。ユーモア作品賞に選ばれたトム・ゴールド『 BAKING WITH KAFKA 』も気になってたし、これを機に両方共買ってしまおうかしら。

 アーティスト部門にミッチ・ゲラッズが選ばれたのは1人のファンとして嬉しい。スッキリした動作線とかキャラの表情とかが大変好み。

 ウェブコミック部門で受賞した『 THE TEA DRAGON SOCIETY 』はこれから読んでみようかと。サイトでパッと見、絵柄は結構好きかも。

 名誉賞”ホール・オブ・フェイム”には名編集として知られた故キャロル・カリシュカレン・バージャー、アーティストのデイヴ・ギボンズ、それに高橋留美子ら。うん、納得。

 受賞者及びその関係者の皆様、おめでとうございます。

・INDEPENDENT

 ニュースサイトであまり大きく扱われなかっただけなのかもしれないけれど、今年はインデペンデント界隈で大きな動きがなかったように感じられた。

  BOOM! ダークホースなんかはコミコン前から派手にフライング発表していたので正直あまり新情報はないかなと思っていたものの、イメージもこれといって話題に上らなかったのはちょっと意外かも。上でも述べた通り、シルヴェストリ関連でトップカウから何かあるかとは思ったんですがね。

 そんな中で目立っていたのが IDW 。マーベルと全年齢向け作品で提携したことや80年代の玩具フランチャイズ『GOBOTS』のコミック版を刊行するなどの発表があった他、トランスフォーマー関連についても現行シリーズ最終章と銘打たれた『 UNICRON 』以降も継続して作品が作られることが明言。これらは今後改めて発表があるものかと。

  インデペンデント界隈では良くも悪くもオリジナル作品のカンブリア紀が収束しつつあるのかも。他方で玩具やカートゥーンのフランチャイズ系作品に力を入れるところが増えてきた印象も受ける。 

・JAMES GUNN

 ジェームズ・ガン監督が『 GUARDIANS OF THE GALAXY VOL.3 』から外された件について。

 政治的にディープな話題だし、ネット署名なども行われていて現在も継続中な話なのでここで敢えて発言するようなことは差し控えようと思います。



 以上、今回のサンディエゴ・コミコンで感じたことでしたー。

 遅れている週刊コラム『 LEAP OF FAITH 』は明日にでも上げようと思います。