VISUAL BULLETS

アメコミをはじめとした海外コミックの作品紹介や感想記事などをお届け

LEAP OF FAITH 今週のマストバイ 2018/6/20

 今週発売となるリーフからオススメの作品をピックアップして紹介する『LEAP OF FAITH』。
 いつもは毎週水曜にお届けしていますが今週はちょっと趣向を変えて月曜日にアップしてみることにしました。
 内容はいつもと大して変わりません。
 
 今週紹介するのは以下の4作品。ちと少なめ。

・X-MEN GOLD #30 (MARVEL)


 記念すべきキティ・プライドコロッサスことピョートル・ラスプーチンの結婚式。

 35年以上かけてようやくゴールインの2人。まずはおめでとうございます。……と言いたいところだけれど、ちゃんとゴールインするまで安心できないのがこの世界(ハヴォックとポラリスなんかの前例もあるし)。
 また、巷では2人の結婚が未だ一切の情報が伏せられている7月刊行のX系タイトルにも絡んでくるのではないかと目されており、そういった意味でも注目が集まる1冊。

・HIT-GIRL #5 (IMAGE)

 12歳のアンチ・ヒーロー、ヒットガールことミンディ・マクレディを主役にした、大ヒットコミック『 KICK-ASS 』のスピンオフ。
 本号からクリエイター陣が刷新され、カナダにやって来た彼女の活躍を新たに手がけるのは『 TERRIFICS 』( DC ) などのライター、ジェフ・レミーア『 100 BULLETS 』( DC / VERTIGO )のアーティスト、エドゥアルド・リッソ

 カナダといえばレミーアお得意の場所で、これまでもオリジナル作などで何度か舞台となっている。
 当初、彼がヒットガールの新ライターに就任したと聞いた時はちょっと意外に感じたものの、『 SWEET TOOTH 』( DC/VERTIGO )などで見せた”物語自体の残酷性”を持ち込んでくるのなら面白いことになるかも。マーク・ミラーの手がけるものとはかなり違った作風になりそう。
 アートにリッソというのも面白い。言われてみればリッソのやや砕けた感じの画風はレミーアのストーリーテリングとマッチしているかも。
 これまでのシリーズを読んでない人でもあるいは楽しめるかも……?

・SHANGHAI RED #1 (IMAGE)

 舞台は19世紀。何者かにより拐かされ売られてしまった女性”レッド”は船に乗せられて逃げることも出来ず海を彷徨う羽目に。数年後、血塗れの船で戻ってきた彼女は彼女は家族を探すと共に自分を陥れた相手に復讐を果たそうとする。
 
 かなりシンプルでストレートな(だがそれが良い)展開が予想される復讐物。
 アートを担当しているハサン・オツマン・エルハウは youtube でコミックの構図からコマ割りまで様々な観点から作画を分析する『 STRIP PANEL NAKED 』というチャンネルを手がけており、造詣の深さが伺える。そんな彼が実践するアートがどのようなものになるか興味津々。

・LOST CITY EXPLORERS #1 (AFTERSHOCK)

 歴史家の娘が謎の失踪を遂げた父の行方を追って友人らと共にニューヨークの地下へ向かう。やがて辿り着いたのは(まさかの)失われし都市アトランティスという、ツボな人にはかなりツボかと思われる物語。

 カバー画像に表記されているクリエイター陣はどれも初めて聞く名前ばかりなものの、絵柄には好感が持てるし、あらすじも結構唆られる。余裕があれば発掘感覚で手にとってみたいところ。
 

 ……以上が今週の4冊。
 今週は全体的に新作がやや少なめ。特にDCで#1と銘打っているのはワンショット『 BATMAN PRELUDE TO THE WEDDING RED HOOD VS ANARKY #1 』のみで、ミニシリーズ・オンゴーイング共に創刊号はなし。

 なおマーベルは「フレッシュ・スタート」関連で『 TONY STARK IRON MAN #1 』が出るものの、色々と(主にマーケティングについて)難ありの作品だったので今回紹介する中からは省きました。
 気になる方は以下の過去記事を参照ください。

www.visbul.com


 来週も多分月曜にアップすると思います。