VISUAL BULLETS ー今日もアメコミ三昧ー

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BASKETFUL OF HEADS (DC/BLACK LABEL)


Basketful of Heads (2019-) #1 (English Edition)

 コロナウイルスの影響によりダイヤモンドが米国内におけるコミックの流通を停止してからそろそろ1ヶ月・・・新刊がほぼない状態が続き甚大な被害を被っているコミック業界ですが、現在収束後に起こりうる不安要素の1つとして危惧されているのが「これを機に一度離れてしまった読者が流通再開後もコミックを読まなくなってしまうこと」だと言われています。

 そんな動きに少しでも歯止めをかけられればと考え、本ブログでも普段は完結してる作品とか、少なくとも単行本単位でまとまっているものを中心にレビューしているところを、しばらくは現在連載中で追いつきやすい作品も紹介していきたいな・・・なんて思った次第。

 さてさて。
 昨秋、 DCBLACK LABEL から LOCKE AND KEY (コミック)や NOS4A2 (小説)などで知られる人気ホラー作家ジョー・ヒルを監修に迎えて送り出されたラインナップ、 HILL HOUSE 。現在5作品がリリースされており、2020年4月の段階で全てが6号以下(全て独立した物語)なのですぐに追いつくことができます。
 
 その中で最初に刊行され、現在クライマックスを迎えているのが本作BASKETFUL OF HEADS


 嵐が間近に迫った小さな町で、彼氏の家に滞在していた少女が脱獄犯の襲撃に遭遇。コレクションで家に飾ってあったヴァイキングの斧で侵入者を撃退した彼女だったが、胴体から離れた相手の首は息絶えることなく・・・というのがあらすじ。

 ヒルが脚本を担当。アートは中身をイタリア出身のアーティスト、レオマックスが、カバーはファンタジーやホラーを中心に活躍する村上玲子が手がけています。

  
 タイトルを意訳すると「カゴいっぱいの首」。あらすじやカバーなんかからもわかるとおり、首がぽんポンぽんと飛んでく話なんですが、劇画チックでない素朴な絵柄に加え、会話を中心にした話のテンポが良いこともあり、あまりどぎつい印象は受けません。むしろ会話する生首達がコミカルに見えることもあり、グロ苦手という人でも案外イケるかも(保証はできないけれど)。
 
 また、ヒルはホラーの帝王ことスティーブン・キングの息子としても有名ですが、”ショーシャンク”という単語が飛び交うなど彼の作品ならではなニクい演出も。


 個人的に主人公ジュニーの性格が大変好みです。襲撃にあったり、首を刎ねた直後とかはそれっぽくパニクるんですが、ちらほら計算高い性格が伺え、ここぞという場面では躊躇なく斧を振っちゃいます。
 ただ追い詰められて窮鼠猫を噛むだけではないホラーヒロイン。タフというのとはちょっと違う。こういうの意外と見たことないかも。

 あと、本作を通してカッパってファッションアイテムとしてすげえ有効なんじゃないかと思い始めてるんですが、皆様いかがお過ごしでせうか。


 本作は現在#6まで刊行されており、最終章である#7は4月22日刊行の予定ですが、おそらく当分見合わせることになると思われるので、追いつくなら今がラストチャンス。


 一応、 HILL HOUSE 作品は全て読んでるんで逐次記事にしていく予定(は未定)です。