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今更だけど”スクラル”って何?


Skrulls! (2008) #1 (English Edition)

 どーもどーも。映画『キャプテン・マーベル』公開直前に久々の更新です。

 以前スクラル・キル・クルーの記事をやった際に「あ、肝心のスクラルについてなんも解説してねえ!」と気づき、いつかやろういつかやろうと思ったまま今日までずるずるきたわけですが、今記事を書かなきゃもう書く機会ないだろうと思って急遽ざっくりまとめてみました。



初登場


Fantastic Four (1961-1998) #2 (Fantastic Four (1961-1996)) (English Edition)

 スクラルが誌面に初登場したのは1962年の FANTASTIC FOUR #2 にて(なにげにアイアンマンやソーよりデビューが早い)。

 地球侵略をもくろみ、その障害となるファンタスティック・フォーを排除すべく、彼らになりすまして悪事を働くも最終的にはリード・リチャーズの機転により退却を余儀なくされる。
 なお、この時地球に潜伏していた3人のスクラルは本星からの制裁をおそれて地球への亡命を希望。リードの催眠術を施された結果、牧牛として短い余生を送りごにょごにょ……。



能力
 基本的にスクラルが有するのは変身能力のみだが、後述のスーパースクラルのように身体能力を強化していたり、地球のヒーローらの能力をコピーするなどして特殊能力を得ているものも。

 また地球より文明が発達しており、惑星間航行は勿論のこと様々な技術も有する。コズミック・キューブも最初に作り出したのはスクラルだとか。



歴史


出自
 はるか昔、惑星スクラロスを訪れた神的存在セレスシャルズが爬虫類系の生物に進化を促した結果、生み出された3つの種族 - エターナルズ、プライム(地球でいうところの人間)、そしてデヴィアンツ。

 やがて彼らは戦争状態に陥るが、地球とは違いここでは変身能力を有したデヴィアンツ系種族が勝利(このへんはエターナルズの記事も参照されたし)。

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 エターナルズ系とプライム系を駆逐したデヴィアンツ系は以後、ターナックスIXという惑星へ首都を移転し、文明を拡大させていく。

 このためスクラル人といえば基本的に彼らデヴィアンツ系スクラルのことを指すようになるが、エターナルズ系とプライム系にも僅かながら生き残りがいる模様(話がややこしくなるのでここでは扱わない)。


クリーとの関係

 当初は比較的友好な種族だったスクラル。彼らは貿易などの目的で自らの有する文明を銀河全体に広めるべくあちこちへ使節団を送り出していた。

 そんな使節団の1つが訪れたのがクリーの故郷である惑星ハラ。当時この星にはクリーともう1つ、植物系のコタティという人型種族が拮抗していた。

 このどちらか一方を星の代表として文明を授けることにしたスクラルは、各種族から代表者17名ずつをそれぞれ別の無人星に期限を設けて住まわせ、そこでどちらがより優秀な生活圏を築けるかを競わせることにした。ちなみにこの時、クリーにあてがわれたのが地球の月。

 やがて大都市を築き上げたクリーに対し、緑豊かな公園を生み出したコタティを見て、スクラルの使節団は後者に文明を授けることに決める。

 だが、この結果に不満を抱いたクリーがコタティを殲滅。さらに凶行を目にし彼らへ文明を明け渡すことを拒否したスクラルの使節団までをも虐殺してしまう。

 遠い宇宙での出来事であったため使節団殺害の報せがスクラルの本星へ届くまでには長い年月が経ており、その頃になると既にクリーは大発展を遂げてスクラルにとって脅威となりつつあった。
 このことに危機感を抱き、スクラルもまた軍事化の路線を歩むことになる。

 これがクリーとスクラルの長きにわたる戦争の発端と言われている。

 ちなみに上記の歴史はあくまでコミックのマーベルユニバースにおけるもので、MCUでも同じかは現在不明。ただし2018年の『アベンジャーズ/インフィニティーウォー』にてコタティに関する言及があったらしいんで個人的にはある程度これに倣ったものになるんじゃないかと推測。



主要な事件


クリー・スクラル戦争


Avengers: Kree/Skrull War (Avengers (1963-1996)) (English Edition)

 
 戦略上の要所となることが判明したことから地球、及びアベンジャーズを始めとした地球のヒーロー達が両種族の戦争に巻き込まれた事件。AVENGERS 誌 #89 - 97などで展開。

 現在に至るまで余波をもたらすアベンジャーズ屈指のエピソードといわれており、映画『キャプテン・マーベル』もこれをベースにしているといわれている。


首都崩壊及びその後の受難
 
 クーデターなどで政治が弱体化していたところ、首都である惑星ターナックスIXがギャラクタスに捕食されたことでスクラル帝国は大きなダメージを負う。


Fantastic Four (1961-1998) #257 (Fantastic Four (1961-1996)) (English Edition)

 さらにアナイアレーション事件でアニヒラス率いるネガティブゾーンの兵器”嘆きの収穫者( HARVESTER OF SORROW )”によりスクラル系の惑星が数多く餌食となり、内紛状態に陥る。


シークレット・インベージョン事件


Secret Invasion (English Edition)


 生き残ったスクラル達の新たな故郷として地球に狙いを定めた新女王ヴェランケが、ヒーロー達になりすましたスーパースクラルを多数送り込んで侵略を図った事件。
 これ以後、マーベルでは「様子がおかしいやつはとりあえずスクラルじゃないか疑え」という暗黙の了解が生まれる。

 一時 MCU でも今後似たような展開があるんじゃないかと騒がれてたけれど、あれどうなったんだろ……。

こちらのレビュー記事もどうぞ。
www.visbul.com


現在

 その後も諸々あって帝国は一時ほうほうの体だったものの、現在はクラート(後述)を新たな指導者としてターナックスIIに新たな首都を作り落ち着いた模様。



主要な人物


スーパースクラル


Annihilation: Super Skrull #1 (English Edition)

 スクラルの中でも変身能力や戦闘能力が特に長けた兵士(の総称)。とりわけ変身能力に関してはスパイダーマンのスパイダーセンスやドクター・ストレンジの魔法などでも看破するのは困難で、前述のシークレット・インベージョン事件ではまんまと地球のヒーロー達を疑心暗鬼に陥らせた。催眠術なんかも使える。

 最も有名なのはファンタスティック・フォーの力を模したクラート(Kl'rt)で、スクラルに忠誠を誓う誇り高き兵士。ファンタスティック・フォーやキャプテン・マーベルをはじめ、多くのヒーローと刃を交えてきたが全くの悪人というわけでもなく、時には共闘することもある。


ヴェランケ


Avengers: The Initiative #17 (Avengers: The Initiative (2007- 2010)) (English Edition)

 シークレット・インベージョン事件の首謀者でスクラルの女王。代々伝わる予言に従い、地球を新たな故郷にするべく侵略作戦を指導した。スーパースクラルで、自身もスパイダーウーマンことジェシカ・ドリューになりすましていた。


ハルクリング


Young Avengers Presents #2 (of 6) (Young Avengers Presents Vol. 1) (English Edition)

 本名、テディ・アルトマン(スクラル名はドレック8世)。

 スクラルの姫であるアネルとクリー出身のマー・ヴェル(初代キャプテン・マーベル)との間に生まれたハーフ。政略に巻き込まれることを恐れた母の手で自らの出自を知らされぬまま地球に送り込まれた。
 アナイアレーション事件で瓦解したスクラル人から新たな指導者として担がれかけたが、なんとかやり過ごした。
 現在はヤング・アベンジャーズなどで活躍しており、同じくメンバーのウィカンことビリー・カプランと婚約している。


グザヴィン


Runaways (2005-2008) #20 (English Edition)

 スクラルの王族出身で惑星マジェスデーンとの政略結婚のため、許嫁であるランナウェイズのメンバー、キャロライナ・ディーンを迎えに地球へやってきた。その後、メンバー入りする。
 政治的な事情があるとはいえキャロライナのことを心底愛しており、当初は男性の姿をしていたが彼女がレズビアンであると知ると容姿を女性のそれに変えるようになった。
 
 一時キャロライナと共にチームを離れるが……ごめんなさい、現在の RUNAWAYS シリーズは追っかけてないのでなんでキャロライナだけチームに戻ってるのかとか最近のことはよくわかりません。


スクラル・キル・クルー


Skrulls Must Die! - The Complete Skrull Kill Krew (English Edition)

 詳しくは以下の記事をどうぞ。
www.visbul.com

www.visbul.com



MEET THE SKRULLS


Meet The Skrulls (2019) #1 (of 5) (English Edition)

 最後にご紹介するのは現在マーベルから刊行されているスクラルがメインのミニシリーズ(全5章の予定)。
 平凡な一家になりすましたスクラル達にスポットライトを当てた作品で、彼らの新たな一面を明らかにするという。

 自分的にはとっても期待。そのうちレビューするかも。


……と、まあこんなところで。久々の記事なんでなんか間違ってるかも。間違ってたらごめんなさい。

 次はそう間をおかず更新したい…。