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お前は誰だ?『デッドプール2』に登場するまだ正体不明の5人


デッドプール2【DVD化お知らせメール】 [Blu-ray]

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』公開まで1週間を切って世間が大いに盛り上がる中、忘れちゃ困るぜと言わんばかりに最新予告を公開してきた『デッドプール2』。
 
 サノスや DCU をディスるなど今回もネタが豊富な新予告だが、内容のヒントになりそうな要素やキャラクターもちらほら。

 そこで今回は『デッドプール2』の最新予告に登場していながら未だ正式に紹介されていないキャラクターや、予告で登場がほのめかされている原作コミックのキャラ5人について解説しよう。
 なお、途中で出てくる映画予告編の時間は北米版予告のもの。

1.ZEITGEIST


X-Force (1991-2002) #116

 
 今回ケーブルに対抗するべくデッドプールが結成するチーム、 X-FORCE 。
  X-MEN 枠のコロッサスらを除いて、現在判明しているメンバーはドミノ、ベッドラム、シャッタースター、ピーターの4人だが、ヘリ機内のシーンやパラシュート降下シーンをよく見てみると、もう1人オールバックの青年がいることがわかる。

 この何とも存在感の薄い彼に関して、その正体の有力な候補として挙げられているのが原作コミックの X-FORCE メンバー、アクセル・クルニーことツァイトガイストだ。
 
 ただ、彼を同じく原作コミック版 X-FORCE に登場するドミノやシャッタースターと彼を同列に扱ってはいけない。何故なら彼が所属していた X-FORCE は全くの別物だからだ。

 チーム名が同じであるにも関わらず、中身も別ならお互いほとんど繋がりがないということはアメコミ業界ではよくある(ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシーの21世紀版と31世紀版とか)。
  X-FORCE も例外ではなく、最初はケーブルが設立した戦闘特化型ミュータント・チームだったものの、その後何度か路線変更を繰り返し、今は X-MEN の汚れ仕事を請け負う特殊部隊という位置づけに落ち着いている。

 ツァイトガイストの X-FORCE は数ある同名チームの中でも特に異色の存在とされており、ケーブルはおろか X-MEN ともほぼ無関係。彼らはメディアの力で有名になろうとする若いミュータント達の集団であり、そのスーパーヒーローチームをパロディする展開や、最初の1話でメンバーがほぼ全滅するなどといった内容で話題を呼び、後に X-STATIX と改名して一時代を形成した。

 そんな異端チームのリーダーを務めたツァイトガイストは酸性の吐瀉物を吐くというとんでもないミュータント能力の持ち主であり、常に黄色い防護マスクで口元を覆っている。

デッドプール2』に登場するこの謎の青年も予告編の 00:14 あたりで黄色の防護マスクを着けているのが確認でき、その正体はツァイトガイストなのではないかと言われている。

 またそれと同時にツァイトガイストは原作コミックで仲間を事故に見せかけて全員殺害し、唯一の生き残りとして有名になろうとした裏切り者でもあるため、今回の映画でも何らかの背信行為をするのではないかとも目されている。

2. FIREFIST


New Mutants (1983-1991) #86

 さて、今回デッドプールが X-FORCE を結成するのはケーブルから1人の少年を守るため。
 ケーブルはどうやらパイロキネシスらしいこの少年が未来に引き起こす何らかの災害を防ぐために現在へやって来たものと思われるが、肝心の少年の正体については長らく曖昧模糊とされてきた。

 今回公開された予告編にもこれまで以上のヒントはなかったものの、実はこれに先立って公開されたTVスポットで彼が”ラッセル”という名前であることが確認された。

 このことから彼は原作コミックに登場するパイロキネシスのミュータント、ファイアーフィストことラスティ・コリンズなのではないかと目されている。
 
 原作コミックでは80年代から90年代に活躍した彼はオリジナル X-FORCE の前身である NEW MUTANTS チームのメンバーであったこともあるミュータントで、敵に洗脳されてしまった彼がケーブルから襲撃を受けるというストーリーもあった。
 
 コミック内では既に死亡しているが、あるいは今回の映画で人気を獲得すれば何らかの形で復活することもあり得るかもしれない。

3.SURGE


New X-Men (2004-2008) #3

  X-MEN 側にもまだ正体がはっきりしない人物がいる。
 ネガソニック・ティーネイジ・ウォーヘッドと共に予告の 00:32 あたりで登場する日本人の少女だ。忽那汐里演じる彼女はネガソニックと同じくエグゼビア学園で学ぶ生徒であると思われるが、今のところ誰なのかは正式にアナウンスされていない。

 日本人であること、青色の髪をした若いミュータントであること、それに鎖に電気を流しているような描写があることなどからファンの間だと彼女は原作コミックの”サージ”ことノリコ・アシダだと目されている。

 大気中などから電気を吸収蓄積して放出する力を持つ彼女は、まだ X-MEN としては訓練中の学生メンバーからなる NEW X-MEN チームのリーダーも務めており、次世代ミュータントの代表格ともいうべき存在。
 2014年に放映された日本のアニメ『ディスクウォーズアベンジャーズ』にも出演していたというので知っている人も多いかもしれない。

 ただ映画の予告編に登場する忽那汐里は、原作コミック内で電気の吸収を制御できないサージが常に装着しているガントレットを装着していないことから疑問の余地は残る。
 何にせよ、インタビューによると彼女は今回の映画で鍵を握る存在になるというので大いに活躍することが期待できそうだ。
 

4.JUGGERNAUT


Despicable Deadpool (2017-) #298

 マーベル・ユニバースでも五本の指に入る怪力の持ち主であり、実はプロフェッサーXとは義理の兄弟関係にあるジャガーノート
 2006年に公開された『 X-MEN : ファイナルディシジョン』に登場した彼が『デッドプール2』にも登場するのではないかと疑われる大きなヒントが今回の予告編に登場した。

 問題のシーンは 01:32 あたり、コロッサスが何かを思い切り殴っている場面をコマ送りで確認すると、殴っている対象が傷だらけのドーム状金属みたいなものであることが窺える。またはっきりとは見えないものの、そこにはのぞき穴となるスリットのようなものも。

 この形状は『 X-MEN : ファイナルディシジョン』に登場したジャガーノートが装着していたヘッドギアと形状がよく似ており、彼が登場する可能性を強く示唆していると言われている。
 
 そもそも『デッドプール2』には以前からヴィラン役として樹木を操るミュータント、ブラック・トム・キャサディが出演するという噂があり、原作コミック内でその相棒的存在であるジャガーノートの登場にも期待が高まっていた。
 今回の予告は彼らが本作の真のヴィランなのではないかという疑いを強める重要なヒントかもしれない。
 
 勿論、本編とは関係ないところでコロッサスが戦っているだけという可能性もないではない。

5.PETER


Wisdom

 今回の予告で話題をかっさらっていった中年男、ピーター。
 予告の終盤に登場した彼がそのいかにも善良な市民といった風体でパラシュート落下するシーンはファンの心を射止め、瞬く間に人気に火がついた。

 しかしそんな彼を見た目通りの凡人として捉えてしまうのは早計だ。
 何故なら彼もまたコミックに登場する人気キャラクターかもしれないからだ。

 まず、彼が自分のツイッターアカウントを持っていることはご存知だろうか?
 「 @PeterW_1974 」で映画とは一見無関係なツイートばかり発しているこのアカウントは『デッドプール2』のヴァイラルマーケティングの一環で、その証拠に映画の公式アカウントがフォローしているただ2つのうちの1つである。

 そしてこのニックネームにもある「 P W 」というイニシャルから、彼は原作コミックに登場するピート・ウィズダムなのではないかと言われている。

 ピート・ウィズダムとは指先から刃状のエネルギーを飛ばす能力を持つミュータントであり、英国諜報部 MI-13 に所属する諜報部員だ。
 英国を舞台にした X-MEN のスピンオフタイトル EXCALIBUR でデビューした彼は X-FORCE とも関係が深く、一時はそのリーダーを務めていたこともある。
 
 また上でも述べたように映画の公式アカはピーターのアカウント以外にもう1つ、ハローキティの英語版公式アカウントもフォローしており、これもまた原作コミックでピート・ウィズダムと一時恋愛関係にあった X-MEN の”キティ”・プライドを示唆しているのではないかと言われている。


Pryde and Wisdom (1996) #1 (of 3)

 何の変哲もないピーターが突然正体を明かして大活躍するシーンが映画では見られるのかもしれない。



以上が今回『デッドプール2』の最終予告を見て、色々と想像が膨らむ5人でした。

残りの登場キャラクターについての解説もまた別の記事にしてあげようと思うので乞うご期待!