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公開直前!『インフィニティ・ウォー』の前に読みたい9作品

 いよいよ封切りまで1週間を切った『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』。
 圧倒的な力を持つサノスにヒーロー達がどう立ち向かうのか、最後のインフィニティ・ストーンはどこに隠されているのか、そしてサノスはインフィニティ・ガントレットを完成させてしまうのかなど、見どころ盛り沢山の本作公開を前に悶々としている人も多いだろう。

 そこで今回は『インフィニティ・ウォー』の予習がてらオススメのマーベル・コミックを9作紹介しようと思う。

(再掲載しました)

1.INFINITY GAUNTLET


Infinity Gauntlet(合本)

 まず今回の映画の原案にもなっている INFINITY GAUNTLET は読んでおきたい。

 今日レビュー記事でも紹介したこの作品ではインフィニティ・ガントレットを手にしたサノスとマーベル・ユニバースとの全面対決が描かれており、アベンジャーズなどのヒーローは勿論のこと、通常はこういったイベントに絡んでこないエターニティやギャラクタスといった”コズミック・エンティティ”と呼ばれる存在も戦闘に参加する。

 ただし注意すべき点として、本作では最初からサノスがインフィニティ・ガントレットを完成させた無双状態で登場するため、今回の映画とは戦いの雰囲気が大きく異なるものと予想される。
 
 それでも『インフィニティ・ウォー』がこの作品から多大な影響を受けていることはほぼ間違いなく、予告編でドクター・ストレンジの館にブルース・バナーが墜落してくるシーンなども、 INFINITY GAUNTLET の序盤でシルバー・サーファーが登場するシーンからインスパイアされていると酷似している。
 他にも本作からインスピレーションを得たシーンや台詞は数多く登場する筈だ。
 いわゆるイースター・エッグと呼ばれる小ネタを探したい人にとっては必読かもしれない。

 また、余裕があればジム・スターリンによる本作の続編INFINITY系タイトルも読んでおくと良いだろう。

2.CAPTAIN MARVEL by JIM STARLIN


Captain Marvel (1968-1979) #29(キンドル分冊)

INFINITY GAUNTLET のライターを務めた Jim Starlin の出世作となったこのストーリーでサノスは初めてマーベル・ユニバースに登場する。時系列を重視するなら先にこちらを読むべきかも。

 クリーの戦士キャプテン・マーベルとコズミック・キューブを狙って地球へ襲来してくるサノスが対決する本作は、インフィニティ・ストーンこそ登場しないもののキーアイテムを奪い合う展開など今回の映画とも共通点が多く、インフィニティ・ガントレットを手中に収めていないサノスの強さなども考慮すると、むしろ INFINITY GAUNTLET よりも空気が似てくるかもしれない。


Captain Marvel by Jim Starlin: The Complete Collection(合本)

 
 なお、本作と INFINITY GAUNTLET の間にはサノスとアダム・ウォーロックがソウル・ストーンを巡って争う WARLOCK シリーズもあり、そちらもチェックしておきたいところ(私自身未読なので今回のリストからは省いた)。


Warlock by Jim Starlin: The Complete Collection (Warlock (1972-1976))(合本)

3.SECRET AVENGERS


Secret Avengers by Ed Brubaker: The Complete Collection(合本)

 
 『キャプテン・アメリカシビルウォー』以来、世界の表舞台から姿を消したスティーブ・ロジャーズ。スタッフへのインタビューなどを参考にするとどうやら『インフィニティ・ウォー』までの間、彼と仲間達は世界各地で密かに救助活動を行っていたらしい。

 そんな MCU における現在の彼とかなり近いであろうスティーブと仲間達の活躍を見られる作品が SECRET AVENGERS シリーズ。
 事情によりシールドを手放したスティーブ・ロジャーズが影のアベンジャーズを率いて世界を裏で解決する本作には他にもブラック・ウィドウや(中身は違うものの)アントマンなどがメンバーとして登場する。
 シリーズの初期は前後関係を知らないとやや難解な展開なので、個人的には Warren Ellis が担当する#16−21がオススメ。1話完結でスパイアクションあり、カンフーファイトありとバラエティ豊かなスーパーヒーローストーリーを楽しめる。


Secret Avengers: Run The Mission, Don't Get Seen, Save The World (Secret Avengers (2010-2012))(合本)

 『インフィニティ・ウォー』までスティーブ達はこんな風に活躍していたのかと想像を巡らせながら読むのがおすすめ。

4.INFINITY


Infinity #1 (of 6)(キンドル分冊)

 おそらくサノスが一番最近地球に襲来してきた作品となる2013年の大型クロス・オーバーイベント。
『インフィニティ・ウォー』にも登場するブラックオーダーが初登場するなど映画に取り入れられている要素も色々あり、多くのサイトで必読と言われているため今回のリストにも含めたが、私個人は正直、本作はそんな気にしなくても良いと思う。

 というのも本作はライターを務める Jonathan Hickman が手がける他の作品にも話が及んでいて、イベントの全体像を掴むだけでもタイトル誌6冊に加えて NEW AVENGERS 誌や AVENGERS 誌を15冊近く読む必要があり、さらに前後関係をきちんと理解しようとすれば同2誌を最初から読む必要が出てくる。

 完成度の高い物語であることは事実だが、今から『インフィニティ・ウォー』の予習や準備運動として読むにはハード過ぎる内容かと。


5.THANOS


Thanos Vol. 1: Thanos Returns(合本)

 再び覇道を歩み始めたサノスを主人公に据えた、現在も継続中のソロタイトル。
 上記 INFINITY の内容を一部引き継いでいるものの、多分予備知識は軽くググったもので十分間に合う。 
 サノスと彼の息子セインの対決を描く第1章も高評価を得たが、続く#13からの第2章は彼が完全勝利を果たした未来のマーベル・ユニバースを舞台にしており、ファンの間で大いに盛り上がっている。

 サノスを主人公に据えたコミックは色々あるものの、手っ取り早く読めるのは多分本作。マーベル・ユニバースの一部でありつつ、地球で起こっているゴタゴタとはある程度距離を置いているのも良い。

 マッド・タイタンの異名を持つ彼に惚れ惚れしたい方は是非ともどうぞ。

6.GUARDIANS OF THE GALAXY, VOL.1: COSMIC AVENGERS


Guardians of the Galaxy Volume 1: Cosmic Avengers (Marvel Now) (Guardians of the Galaxy: Marvel Now)(合本)

 『インフィニティ・ウォー』の予告編でアイアンマンことトニー・スタークとスター・ロードことピーター・クィルがやり取りするシーンは多くのファンにとって印象的だった筈。

 実は原作でもアイアンマンは一時期ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの一員として活躍していた時期がある。
 この時トニーが装着していた宇宙用のスーツは普段とは一風異なるデザインをしており、『インフィニティ・ウォー』でもこれが登場するのか気になるところ。

7.AMAZING SPIDER-MAN


Amazing Spider-Man (1999-2013) #529(キンドル分冊)

スパイダーマン/ホームカミング』でそのスーツのハイテクぶりを見せてくれたスパイダーマンだが、『インフィニティ・ウォー』ではトニーの手でさらなるアップグレードが加えられたアイアン・スパイダーのスーツを着込むことになる。

 原作コミックだとこのスーツは AMAZING SPIDER-MAN #529 に初登場するのでサイトによってはこの号をオススメするところもあるが、ぶっちゃけここに登場するアイアンスパイダースーツはそれほど多機能じゃない。せいぜい背中から爪が伸びる程度(飛んだりするのはスーツじゃなくピーター本人の能力進化によるもの)。

 なので原作コミックで映画と似たノリを楽しみたい方にはむしろライター Dan Slott が手がけている現行シリーズがオススメ。起業して発明家兼社長になったピーターがスーツにあんな機能やこんな機能を施して戦闘時に駆使する様子が見られる。


Amazing Spider-Man (2015-) #1(キンドル分冊)

8.ULTIMATE GALACTUS TRILOGY

  MCU に多大な影響を与えた原作コミックのアルティメット・ユニバースだが、意外にもそこでのサノスは存在感が薄く、せいぜいファンタスティック・フォーと1度か2度対決した程度(ちなみにローナンの父という設定)。


Ultimate Fantastic Four #52(キンドル分冊)

 
 勿論、何でも良いからサノスをという人は ULTIMATE FANTASTIC FOUR 誌で彼を確認して頂ければ良いが、私としてはむしろこの『 ULTIMATE GALACTUS TRILOGY 』の方を推したい。


Ultimate Nightmare #1(キンドル分冊)

 ULTIMATE NIGHTMARE, ULTIMATE SECRET, ULTIMATE EXTINCTION という3つのミニシリーズでアルティメット版ギャラクタスの襲来を描いた本作にはサノスこそ登場しないが雰囲気や面子、または話の規模という点においてもそれなりに『インフィニティ・ウォー』と作風が近いかと。


Ultimate Secret #1(キンドル分冊)


Ultimate Extinction #1(キンドル分冊)

9.GLX-MAS SPECIAL


GLX-Mas Special (2005) #1(単独誌)

 まあ、何だ。サノス絡みとなるとどうしても話の規模が大きくなるから連続して読もうとすればあっというまにお腹いっぱいになるので。箸休めというか。

 なんだかんだ語り草になっているスクイレル・ガールのサノス討伐エピソード。
 そんなアホなと思うかも知れないものの、宇宙の見物人ウォッチャーからのお墨付きまで貰っているので間違いない。



 以上が『インフィニティ・ウォー』に向けて気分を盛り上げるために読んでおきたい9つの作品だ。
 全部が全部必読というわけでもないし、リストから漏れた作品もあるだろうが、是非参考にして貰えればありがたい。