VISUAL BULLETS ー今日もアメコミ三昧ー

原書レビューを中心に、MCUからクリエイターのトリビアまでアメコミに関する様々な話題をお届け

『THE PUNISHER: WELCOME BACK, FRANK』(Marvel, 2000-01)

 騎士と義賊。
 ”スーパーヒーロー”が現代の騎士ならば、現代の義賊は”ヴィジランテ”といえよう。
 両者は時に交錯することはあれど、根本的に異なる存在だ。義賊の行為は時として騎士に受け入れ難く、騎士の誉れなど義賊には鼠の小便ほどの価値も持たない。
 単に適材適所というだけの話だ。


分冊キンドル版(Amazon): The Punisher (2000-2001) #12

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『BATMAN: THE RESURRECTION OF RA’S AL GHUL』 (DC, 2007-08)

 不老不死。
 古くは秦の始皇帝の時代より数多くの者が望み、同時に幾多の思想家や著述家がその愚かさを問いてきたものである。
 永遠の命は恵みか、それとも呪いか。


原書合本版(Amazon): Batman: The Resurrection of Ra's Al Ghul (Batman (DC Comics))

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『TRANSMETROPOLITAN VOL.2: LUST FOR LIFE』 (DC/Vertigo, )

 過去を懐かしんで、未来を夢見る。空いた時間に少し今を生きる。他力本願大いに結構。長い物に巻かれて何が悪い。
 別に今始まった話じゃない。良くも悪くもいいとこ取りしたがるのが人というものだ。


原書合本版(旧版)(Amazon): Transmetropolitan: Lust for Life

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『SWEET TOOTH VOL.1: OUT OF THE DEEP WOODS』 (DC/Vertigo, 2009-10)

 我々はディストピア物が大好きだ。
 既存の文明が滅び、人と人との繋がりがきれいに取り払われ、己の知恵と力を駆使しなければ生き抜けない世界が。
 今生きている世界を軽蔑しているんじゃないかと思うくらい。


原書合本版(Amazon)(旧版): Sweet Tooth: Out of the Woods

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『RUNAWAYS VOL.2: TEENAGE WASTELAND』(Marvel, 2003-04)

 親はどこまで他人だろう。
 確かに親は親だし、子供は子供だ。でも、親がいなければ自分などとうの昔に死んでいただろうし、逆に自分を授かったことは親の人生において大きな転換期となった筈だ。
 子はある意味で親という物語の続編だ。同じく、親は子の原点と呼べるかもしれない。
 それでもやはり、別々の存在には違いない。


原書合本版(Amazon): Runaways, Vol. 2: Teenage Wasteland

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『DAREDEVIL: GUARDIAN DEVIL』 (Marvel, 1998-99)

 騎士とは王に忠誠を誓い、甲冑に身を包んで戦場を駆ける兵のことである。
 その貴き姿は威風堂々、燦然たる態度は泥を被ろうと少しも損なわれることはなく。
 ただ、命果てるその瞬間まで己が剣に祈りを託す。
 忠誠を誓う相手や闘う相手は時代と共に変わっても、その志は少しも変わらない。
 スーパーヒーローとは、現代の騎士である。


分冊キンドル版(Amazon): Daredevil (1998-2011) #1

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『THE STRANGE TALENT OF LUTHER STRODE』 (Image, 2011-12)

 英雄と怪物は紙一重。
 こういったテーマはヒーロー物ならしょっちゅう取り上げられるネタだ。本連載でも言及したことがあるのではないだろうか(ぱっと思い出せないけど)。
 本作はそのコンセプトを徹底的にハリウッド・エンターテイメントとして扱った作品と言えよう。


分冊キンドル版: The Strange Talent of Luther Strode #1 (of 6)

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『SHERIFF OF BABYLON VOL.1: BANG. BANG. BANG.』 (DC/Vertigo, 2016)

 多くは中東で”何か”が起こっていることは知っていても、その”何か”が一体どういうものかは知らない。
 私もそんな1人だった。故に本作を読んでいて複雑な印象を受けることがあったのは否めない。
 しかし、それは決してクリエイターの落ち度を意味しない。
 むしろ、自分が中東という場所に対する知識をほとんど備えていないというだけだということに気付かされた。


原書合本版(Amazon): Sheriff of Babylon Vol. 1: Bang. Bang. Bang.

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